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宝石の分類

公開日: : まめ知識

皆さんはどんな宝石をお持ちでしょうか。

ダイヤモンド、ルビー、サファイア。

パワーストーンに多い、クリスタルやクォーツなども宝石の一種です。

では、その宝石の分類はご存知ですか?

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命名

宝石の名称は地名やギリシャ語から名付けられることが多いです。

特に古くから宝石として扱われてきたものには、ルビーとサファイア、エメラルドとアクアマリンのように無機物としての組成は同一ですが、微量に混入する不純物(ドーパント)により色が変わると名称も変わるものがあります。

中でも水晶を代表とする二酸化ケイ素を組成とするものは、その結晶形や昌質、色や外観が異なるだけで石英(クォーツ)、水晶(クリスタル)、アメシスト(紫水晶)、シトリン(黄水晶)、玉髄(カルセドニー)、メノウ(アゲート)、ジャスパー、カーネリアン、クリソプレーズ、アベンチュリンなど様々な名称で呼ばれています。

また近年宝石として評価されるようになった新発見の鉱物に関しては、ゾイサイトやスギライトなど発見者や研究者の名に由来するものが多いです。

 

価値による分類

価値の高い石を貴石とし、やや価値の低い石を半貴石、もっと低い石を飾り石とします。

貴石を宝石と呼ぶことがありますが、その場合半貴石は貴石と言い換えられます。

 

化学組成による分類

鉱物結晶

・元素鉱物 ~ ダイヤモンド C、硫黄 S

実質ダイヤモンドのみで、硫黄は硬度が低い(モース硬度2)ため、コレクターズアイテムとしてしか扱われません。

 

・硫化鉱物 ~ 白鉄鉱、黄鉄鉱 ともに FeS2、黄銅鉱 CuFeS2 など。

ヴィクトリア朝のイギリスなどでは多用されましたが、時間と共に空中の湿気と反応して硫酸が浸み出る欠点があります。現在では鉱物収集家のコレクターズアイテムとして扱われ、宝石として扱われることはほぼありません。

 

・酸化鉱物 ~ 石英 SiO2、スピネル MgAl2O4、コランダム Al2O3 など。

ケイ酸塩鉱物と共に多くの種が含まれる。

 

・ケイ酸塩鉱物 ~ 緑柱石 Be3Al2Si6O18 、ジルコン ZrSiO4など。

ケイ酸イオンの構造により、さらに細分化されます。

 

・ケイ酸塩及びホウ酸塩鉱物 ~ エルバイト Na(Li,Al)3Al6(BO3)3Si6O18(OH)4

エルバイトはトルマリンの1種で、宝石質のトルマリンの大多数はこれに分類されます。

 

・ケイ酸塩及びフッ化鉱物 ~ F-Type トパーズ Al2SiO4F2

フッ素 (F) が水酸基 (OH) に置換された OH-Type トパーズもあります。

 

・ハロゲン化鉱物 ~ 蛍石 CaF2 ヴィヨーマイト NaF2 など。

美しいものもあるが、一般にどれも硬度が低く希少性にも欠けます。

 

・炭酸塩鉱物 ~ 方解石 CaCO3、白鉛鉱 PbCO3 など。

ハロゲン化鉱物に同じですが、水に溶けてしまうようなことはあまりありません。

 

・リン酸塩鉱物 ~ トルコ石 CuAl6(PO4)4(OH)8·4H2O、バリサイト AlPO4・2H2O

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結晶構造による分類

鉱物結晶由来の石は、一つの大きな結晶からなる単結晶と、複数の小さな結晶粒が無数に集合して成立する多結晶の二つに大別されます。

多結晶に分類される石は、その全てが不透明~半透明であり、結晶と結晶の間に隙間を有する(多孔質)ため、染料などで染めやすいといった特徴があります。

このような多結晶の石を集合体と呼び、構成する結晶粒の大きさにより、それぞれ顕晶質(結晶粒を肉眼で確認できる)、微晶質(結晶粒を顕微鏡下で確認できる)、潜晶質(直交ニコル顕微鏡下でのみ結晶粒が確認できる)と呼んで区別します。

 

・単結晶 …… ダイヤモンド、サファイアなどよく知られた透明な鉱物結晶宝石。

・顕晶質集合体 …… 水晶の群晶(クラスター)など。置物などにはされますがあまり装身用のジュエリーにはなりません。

・微晶質集合体 …… アヴェンチュリン、クォーザイトなど。

・潜晶質集合体 …… カルセドニー(玉髄)、ターコイズ(トルコ石)など。

 

固溶体(混晶)

・ペリドット (Mg,Fe)2SiO4

・ガーネット ~ 主に以下の6種のケイ酸塩鉱物の固溶体。

・ラピスラズリなど。

ガーネットやペリドットは固溶体ですが、構成する物質はどれもケイ酸塩鉱物なのでケイ酸塩鉱物とも言えます。

 

非晶質

オパール、黒曜石(オプシディアン)、モルダバイト、テクタイトなど。

主成分はどれも二酸化ケイ素 SiO2。

 

生物由来(化石)

黒玉、アンモライト、琥珀など。

 

生物由来(化石以外)

サンゴ、真珠、螺鈿、青貝、シェル、象牙、鼈甲など。

象牙、鼈甲以外の主成分はどれも炭酸カルシウム CaCO3。

象牙の主成分はヒドロキシアパタイト Ca5(PO4)3(OH)で鼈甲はタンパク質。

 

その他

キュービックジルコニア(二酸化ジルコニウムと安定化剤の混合物)、隕石など。

 

宝石の分類は、その分類方法により多岐に渡ります。

美しい宝石が化学組成による分類されるというのは、なんだか不思議な気持ちになりますね。

 

引用参考:宝石

 

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