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ダイヤモンド類似石6

公開日: : まめ知識

キュービックジルコニアはご存知ですか?

現在、ダイヤモンド風の宝石として浸透してきていますが、実はれっきとしたダイヤモンド類似石に当たります。

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1976年 – 現在

1976年にダイヤモンド類似石市場に投入されたCZことキュービックジルコニア(ZrO2、二酸化ジルコニウム。ジルコンと混同しないようにしましょう。

ちなみにジルコンはZrSiO4、ケイ酸ジルコニウム)は、瞬く間に市場を席巻し、宝石としても経済的にも、もっとも重要なダイヤモンド類似石として今日の地位を築いています。

CZ自体は1930年から合成されていたのですが、それはセラミックス形態としてでした。

CZの単結晶を得るには、これまでのダイヤモンド類似石合成法とは異なり、どんな材料でできたるつぼを持ってきても融けてしまう高い融点 (2,750℃) をどう克服するかにあったのです。これを解決へと導いたのが、水冷銅管の網と、電磁誘導加熱式コイルです。

 

標準気圧下においては、酸化ジルコニウムは立方晶系よりむしろ単斜晶系の結晶を形成します。

立方晶系へ持ち込むには安定化剤が欠かせず、それにはふつう酸化イットリウム (III) や酸化カルシウムが用いられます。

スカルるつぼ法は1960年代のフランスで開発がはじまりましたが、技術が完成したのは1970年初頭、旧ソ連の科学者 V. V. Osiko の手によってで、場所はモスクワのレベデフ物理研究所でした。

1980年には年間製造量が50,000,000カラット (1t) に達しました。

モース硬度 (8-8.5)、屈折率 (2.15-2.18)、等軸晶性なので複屈折もなく、何より原材料費が圧倒的に安いことでCZはダイヤモンド類似石の代名詞におさまりました。

CZの光学及び物理特性値にはばらつきがありますが、これは各製造業者で用いる安定化剤が異なると云う事情によります。

ダイヤモンドに視覚的に似せたCZは、日常的にダイヤモンドを扱わない人々のほとんどを欺くのに申し分ないのですが、CZは通常確実にそれとわかる証拠を残します。

一例を挙げると、この石はごくふつうにジュエリーとして使用するだけで傷がつくほど柔らかで脆く、石の内部にはゴミも傷も一つも見当たらず、色も完璧な無色です。一方で、ほとんどのダイヤモンドは内部に若干のゴミや傷を抱えており、色も少しは黄味がかっています。

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宝石商のほとんどはCZではないかと思われる石を検査するため熱慣性テスターを持っていますが、これはダイヤモンドの熱伝導率が群を抜いて高い事実を利用しています(CZのようなダイヤモンド類似石は熱伝導に対していわゆる断熱材です)。

CZはいろんな色(黄色からキツネ色、オレンジ、赤からピンク、緑、漆黒など)にでき、ファンシーダイヤモンドのイミテーションまで勤められそうではありますが、その多くは本物のダイヤモンドに似てすらいません。

 

CZは1998年にモアッサナイト、モアッサン石、モアサナイト(SiC、炭化ケイ素)が出回るまで事実上その競合商品はありませんでした。

モアッサナイトはモース硬度 (8.5-9.25) と比重(CZよりずっと低い3.2)の2点においてよりダイヤモンドに近い値を示します。

しかしダイヤモンドやCZと明らかに異なるのは、モアッサナイトが強い複屈折を示す点です。

これは合成ルチルにも見られる酩酊複視効果を呈するですが、モアッサナイトのそれは合成ルチルほどひどくはありません。

モアッサナイトは上述した特性を隠すため、どれもそのテーブルを光軸に垂直になるようカットされるのですが、高倍率下において、わずかでも傾いた方角から見れば、ファセット背面の稜線(あるいは石の内包物)が二重に見えることで簡単に見破れます。

 

モアッサナイト内部に見られる内包物もまた特徴的で、そのほとんどは細くて白く互いに平行なチューブ、もしくは針であり、石のテーブル面に対して垂直です。

こうした平行チューブは、処理済みダイヤモンドにしばしば見られる、結晶内に混入した石墨をレーザーで焼いた痕に間違えられることがあります。

ですが、モアッサナイト内部にあるこうしたチューブは、複屈折のおかげで顕著に二重に見えるのです。宝石質のモアッサナイトを製造できるのは、いまのところチャールズ&コルバードの1社のみです。

 

キュービックジルコニアは普通のアクセサリーショップでも見かけますね。

ダイヤモンドよりも安価なので手に入れやすいため、カジュアルに使えそうです。

 

引用参考:ダイヤモンド類似石

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