ダイヤモンドについて
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ダイヤモンドの基礎知識
皆さんはダイヤモンドという宝石について、どのようなことを知っていますか?
宝石といえばダイヤモンドを思い浮かべる方が多いと思います。
そんな身近なダイヤモンドですが、実は知らないことがたくさんあるかもしれません。
確認してみましょう。
ダイヤモンド
ダイヤモンド(英語: diamond)は、炭素 (C) の同素体の1つであり、実験で確かめられている中では天然で最も硬い物質です。
日本語で金剛石(こんごうせき)ともいいます。ダイヤとも略されます。
結晶構造は多くが8面体で、12面体や6面体もあります。宝石や研磨材として利用されています。ダイヤモンドの結晶の原子に不対電子が存在しないため、電気を通しません。
地球内部の非常に高温高圧な環境で生成されるダイヤモンドは定まった形で産出されず、また、角ばっているわけではないのですが、そのカットされた宝飾品の形から、菱形、トランプの絵柄(スート)、野球の内野、記号(◇)を指してダイヤモンドとも言われています。
ダイヤモンドという名前は、ギリシア語の αδάμας(adámas 征服し得ない、屈しない)に由来しています。
イタリア語・スペイン語・ポルトガル語では diamánte(ディアマンテ)、フランス語では diamant(ディアマン)、ポーランド語では diáment(ディヤメント)、漢語表現では金剛石といいます。ロシア語では диама́нт(ヂヤマント)というよりは алма́з(アルマース)という方が普通ですが、これは特に磨かれていないダイヤモンド原石のことを指す場合があります。磨かれたものについては бриллиа́нт(ブリリヤント)で総称されるのが普通です。
4月の誕生石です。石言葉は「永遠の絆、愛・純潔・不屈」などがあり、婚約指輪のメインを飾ります。
産出地と地質構造
ダイヤモンドはマントル起源の火成岩であるキンバーライトに含まれます。
キンバーライトの貫入とともにマントルにおける高温・高圧状態の炭素(ダイヤモンド)が地表近くまで一気に移動することでグラファイトへの相転移を起こさなかったと考えられています。
このため、ダイヤモンドの産出地はキンバーライトの認められる地域、すなわち安定陸塊に偏っているのです。
ダイヤモンドの母岩であるキンバーライトは古い地質構造が保存されている場所にしか存在せず、地質構造の新しい日本においてダイヤモンドは産出されないというのが定説とされてきました。
しかし2007年、1μm程度の極めて微小な結晶が愛媛県四国中央市産出のかんらん岩から発見されました。
産出量
2004年時点の総産出量は15600万カラット(以下、USGS Minerals Yearbook 2004)でした。
国別の生産量(単位カラット)を以下に示しめしました(カラットは宝石の質量を表すのに良く用いられる単位で、1カラットは0.2グラムに等しいです)。
・ロシア 3560万
・ボツワナ 3110万
・コンゴ民主共和国 2800万
・オーストラリア 2062万
・南アフリカ共和国 1445万
・カナダ 1262万
・アンゴラ 600万
・ナミビア 200万
・中華人民共和国 121万
・ガーナ 100万
上位6カ国、すなわちロシア (22.8%)、ボツワナ (19.9%)、コンゴ民主共和国 (18.0%)、オーストラリア (13.2%)、南アフリカ共和国 (9.3%)、カナダ (8.1%) だけで、世界シェアの90%を占めています。
採掘
ダイヤモンドの採掘は、古くは鉱床の近くの河原などの二次鉱床で母岩から流れ出した鉱石を探し出す方式が主流でしたが、1867年にオレンジ自由国と英領ケープ植民地との国境付近でダイヤモンドが発見され、その東隣にダイヤモンドの鉱床たる母岩があると地質学者が突き止めたことで方式が変わりました。
その母岩のある地域はキンバリーと名付けられ、母岩を粉砕して大量の岩石を処理し、その中からダイヤモンドの鉱石を探し出す方式が以後主流となったのです。
キンバリーの最初の鉱床には、現在ビッグ・ホールと呼ばれる大穴があいており、観光地となっています。
このキンバリーの鉱床の中からデ・ビアス社が産声を上げ、ダイヤモンドの世界市場を支配することとなりました。
1967年には独立したばかりのボツワナ共和国北部のオラパ鉱山において大鉱床が発見され、その後も次々と鉱床が発見されたことでボツワナが世界2位のダイヤモンド生産国となり、その利益によってボツワナは「アフリカの奇跡」と呼ばれる経済成長を遂げることに成功しました。
ダイヤモンドは特定の条件の場所で発見されていますね。
もしかすると世界にはまだ発見されていない鉱山があるかもしれませんよ。
引用参考:4C (ダイヤモンド)
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